現在国内で流行している季節性インフルエンザのウイルスは、A(H1N1)亜型、A(H3N2)亜型とB型(ビクトリア系統)です。流行しやすい年齢層は、ウイルスの型によって多少異なりますが、今年も、全ての年齢の方がインフルエンザに注意する必要があります。
インフルエンザはウイルスが引き起こす病気です。ウイルスが鼻やのどから体内に侵入すると、通常1~3日間ほどの潜伏期間の後、38℃以上の発熱や頭痛、全身の倦怠感や関節痛などが突然現われます。
のどの痛みやせき、鼻水などの症状が続きます。ほとんどは数日または1週間程度で治りますが、予防や悪化を防ぐため、インフルエンザの予防接種が、効果的です。
- ワクチンを接種しなかった方100人のうち30人がインフルエンザを発病(発病率30%)
- ワクチンを接種した方200人のうち24人がインフルエンザを発病(発病率12%)
→ ワクチン有効率={(30-12)/30}×100=(1-0.4)×100=60%
ワクチンを接種しなかった人の発病率(リスク)を基準とした場合、接種した人の発病率(リスク)が、「相対的に」60%減少しています。すなわち、ワクチンを接種せず発病した方のうち60%(上記の例では30人のうち18人)は、ワクチンを接種していれば発病を防ぐことができた、ということになります。
現行のインフルエンザワクチンは、接種すればインフルエンザに絶対にかからない、というものではありません。しかし、インフルエンザの発病を予防することや、発病後の重症化や死亡を予防することに関しては、一定の効果があるとされています。
※1 平成11年度 厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症研究事業「インフルエンザワクチンの効果に関する研究(主任研究者:神谷齊(国立療養所三重病院))」
※2 平成28年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金(新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業「ワクチンの有効性・安全性評価とVPD(vaccine preventable diseases)対策への適用に関する分析疫学研究(研究代表者:廣田良夫(保健医療経営大学))」
今年の異常気象をはじめ、体調も崩しやすい季節の変わり目ですので、どうぞご自愛ください。
インフルエンザ予防接種の受付は、お電話にてお問い合わせください。
感染症・予防接種相談窓口 ※令和7年4月1日から電話番号が変わりました。 電話番号:0120-995-956 ・午前9時~午後5時 (土・日曜、祝日、年末年始を除く) ・行政に関する御意見・御質問は受け付けておりません。 ・ 本相談窓口は、厚生労働省が業務委託している外部の民間会社により運営されています。 |